コラム

オーケストラは指揮者がいなければなりたたいないのか?

指揮者

複数で楽器を演奏する時、どのように息を合わせているのでしょうか?

 

少人数で演奏する時には指揮者がいませんが、オーケストラには指揮者がいますよね

その際に、指揮者がいないとオーケストラは演奏できないのでしょうか?

今回は、オーケストラの指揮者の役割について紹介します

指揮者が登場したのは19世紀半ば

指揮者のルーツは古代ギリシャのコーロ(合唱)に遡ります

その時代の指揮者は足の上げ下げをすることでテンポを決めたり、フレーズを整えたりしていました

17世紀のバロック時代には、作曲家がチェンバロを弾きながら奏者たちに指示を出したり、ヴァイオリン奏者が立って弾きながら、弓で指示を出すことが一般的でした

作曲者が何も楽器を演奏せず、金属製の杖で床を叩いてリズムをとって指揮していたこともあります

 

19世紀に入ると、曲は長く大きく複雑になり、オーケストラの人数もどんどん増えていきます

そうすると、片手間に指揮をすることができなくなり職業として指揮者が登場しました

今のように燕尾服を着て、指揮棒を持った専門の指揮者が登場したのは19世紀半ば過ぎのロマン主義の時代だといわれています

オーケストラの指揮者の動きには意味があるのか?

指揮者はオーケストラの前に立って指揮棒を振っているだけではありません

指揮者は図形で何拍子かを演奏者に伝えています

 

例えば、三拍子なら三角形を指揮棒で示します

これは初歩的なもので、プロのオーケストラの指揮者になるとテンポやタイミングだけでなく、指揮者の楽曲に対する解釈を伝えることが大きな役割です

技術の高い指揮者はそれぞれ独自の動きや複雑な動きを加えるため、同じ楽曲で同じ動きをすることはほとんどありません

こうした独自の動きが、指揮者の個性であるため「指揮者の動きがよくわからない」と感じるのかもしれません

 

また、オーケストラの指揮は伝えたい内容を半拍子先に振る「先振り」という指揮法があります

指揮棒を向けている方向とは違うタイミングで音が鳴ったり、わずかなズレを感じるのはそのせいなのです

オーケストラ演奏者は指揮者を見ているのか?

オーケストラの演奏者は普段は楽譜を見ていますが、時々、指揮者のことを見ています

指揮者を見てずっと演奏することはほとんどありません

演奏者は、重要なポイントだけ顔をあげたり目線を指揮者に向けます

その重要ポイントが分かるように楽譜にメガネマークのような印を書いたりするそうです

指揮者が見られない時は、コンサートマスターを見たり、指揮者が視界に入るように楽譜の位置を調整したり工夫をしています

指揮者はオーケストラに必要なのか?

そもそも指揮者がいないとオーケストラは演奏できないのでしょうか

そんなことはありません、指揮者がいなくても演奏はできます

 

オーケストラにはコンサートマスターという演奏を取りまとめる人がいます

一般的には第1ヴァイオリンの首席奏者がその役割を担っています

実際の細かな音出しや切る位置、微妙なニュアンスなどは指揮者が示しきれないことも多くあります

このような場合に、演奏者は指揮を見ると同時にコンサートマスターを見て演奏し、コンサートマスターは必要に応じて指示を出しています

 

そういったこともあり実力の高いオーケストラであればあるほど、指揮者がいなくても演奏することはできます

しかし、100人の音楽家がそれぞれ楽曲の解釈が違えば、そのオーケストラの演奏はどうなるでしょう?

バラバラになりますよね

それをまとめるのが指揮者の役割です

演奏する楽曲の解釈や方向性を決め、オーケストラの実力を引き出すのも指揮者です

 

オーケストラのプロの練習だと多くて練習は3日、音楽鑑賞教室などの小さい本番になると1日くらいしかありません

短い期間で良い演奏をするためにも、周到に準備し、話さなくても全てを伝えられるバトンテクニックと効率的なリハーサルを運営することが指揮者には求められます

指揮者がいない場合の合わせ方


参考:ミニケストラ×メゾン・ランドゥメンヌ真夏のパンフェスタを行いました

ミニケストラでは、コントラバスの弓やアイコンタクトで演奏のタイミングを合わせています

鼻で大きく息を吸ってタイミングを合わせることもあります

 

これは5人というミニケストラのスケールならではで、みんなの視線が合わせやすい距離にいて演奏するので、誰かが必要に応じて指揮者の役割を担っているといえるでしょう

ぜひ、コンサートでミニケストラがどのようにタイミングを合わせているのか、じっくり見てみてください!